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Last update: Jan. 2, 2014
琴古流 (Kinko-ryu)
琴古流は、九州福岡黒田藩の下級藩士、初代黒沢琴古(幸八)が、初め長崎玖崎寺の一計という虚無僧
から7曲を修得し、後に江戸詰となって更に研鑚を積んだ。後に関東諸国及び京都を巡って集大成したもの。
都山流のような(三派に分裂したとは言え)全国組織がある訳ではないが、係累は割とはっきりしている。
本曲 (Honkyoku)
荒木古童 (Araki Kodou III)
鹿の遠音(上・下) (Shika no Toone) Victor
13029 荒木古童
鹿の遠音(上・下) (Shika no Toone) (Another take) Victor 13029 荒木古童
鉢返しの調べ(一・二・三・四)(Hachigaeshi no Shirabe) Victor
13039 / 13040 同上
横山蘭畝 (Yokoyama Ranpo)
横山勝也著「竹と生きる」より
横山勝也氏の父親。蘭畝の父親は篁邨。製管を篁邨から、尺八は父と福田蘭童から習う。福田蘭童の項にも書きましたが、
蘭童著「新日本膝栗毛」に実名で登場します。当時蘭畝16歳。福田蘭童が弟子の「珍竹」と虚無僧行脚の途中で「篁村」親子の借家に
立ち寄り、「幽霊」が出る家として面白おかしく描かれています。「英霊に捧ぐ」は自作曲になっていますが、普化宗本曲の匂いがします。
戦時中、一家は浜松に住んでいたようで、近くの航空隊の「特攻隊」の兵士へ尺八を差し上げ、また寸暇を惜しんで教えもしていたそうです。
特攻隊員の出陣、戦死の報に接する度に、心を込めて、この「英霊に捧ぐ」を吹奏されたそうです。(「尺八楽の魅力」横山勝也著より)
「三谷菅垣」は初代琴古が一計から伝習したものですが、山口五郎師の演奏では、かなり「手」が入っています。その点からも、
より原点に近い奏法だと思いますが如何でしょうか。尚、福田蘭童は「吾妻流」を名乗っていたそうです。
英霊に捧ぐ、(Eirei ni Sasagu*) 三谷菅垣 (Sanya Sugagaki) STAR
S-1273 (日本ビクター蓄音器株式会社制作)
* "Pray to the spirits of the deceased". Composed by Yokoyama Ranpo.
虚空鈴慕 (Kokuu Reibo) Victor
Z-19
鈴慕 (Reibo)
Columbia 35418-A 尺八:川瀬順輔 (Kawase Junsuke)
小児 (Kochigo) Columbia 35418-B
一節切:鈴木鈴朗
伊庭孝編輯「日本音楽史」の一枚。川瀬師は晩年であろうか、咽喉鳴りが出ている。尺八家でもある鈴木師の一節切演奏は珍しいが、独立させるほど音源がないので、ここに収める。
三曲 (Sankyoku, with Koto and/or Shamisen)
茶の湯音頭 (Chanoyu-Ondo) Victor 11294 唄・筝:上原眞佐喜、三絃:酒井眞佐治、尺八:三宅玉童 (Miyake
Gyokudou)
臼の聲 (Usu no Koe) Victor 11432 上原眞佐喜、高橋清章、尺八:福城可童(Fukushiro Kadou)
福城可童は荒木竹翁の高弟。1903年(明治36年)、英国グラモフォンに依る一連の我が国最初の出張録音で9曲吹き込み、この「臼の聲」も録音している。これは明治39年前後の吹き込みと言えそうだ。早弾きとも言える手事の後、緩んで最後の部分、録音機器の不調と思われる回転ムラがある。
松竹梅
(Shouchikubai) Columbia 2497 尺八:荒木古童、琴・三味線:高橋榮清・山室千代子・塚本清暁
六段(上・下) (Rokudan) STARKTON 6276/6277 尺八連管:松井今童、関 和童
都能春 (Miyako no Haru) (一・二) Victor 50131 尺八:水野呂童(Mizuno Rodou)、三絃:宮本美弥和
吾妻獅子 (Azumajishi) (一・二) Victor 50150 尺八:水野呂童(Mizuno Rodou)、三絃:宮本美弥和
六段 (Rokudan) (一・二) Victor 50170 尺八:水野呂童(Mizuno Rodou)、三絃:宮本美弥和
六段(上・下) POLYDOR 116 琴:富崎美喜、三絃:富崎春昇、尺八:佐藤晴美
六段(上・下)
Victor 13107 尺八:荒木古童、三味線:福田きく、筝:河田登宇
六段(上・下) NIPPONOPHONE 2218/2219 米川親敏、川瀬里子、尺八:小曽根蔵太
六段(上・下) NIPPONOPHONE 17124 琴:今井慶松、尺八:納富壽童
六段(上・下) REGAL 65108 筝:中能島欣一、三絃:伊藤松超、尺八:原田悟童
山田流筝曲 越後獅子(上・下)(Echigojishi) NIPPONOPHONE 612/613 三絃:落合康恵、尺八:三浦琴童 (Miura
Kindou)
吾妻獅子(Azumajishi)、八段 (Hachidan) TOKYO RECORD 89/96 琴:佐藤左久、尺八:川瀬順輔 (Kawase
Junsuke)、三絃:川瀬夫人
「吾妻獅子」はプレスがオフ・センター(中心がずれている)なので、特に後半は音ユレがあります。初代川瀬順輔でしょうか…。
新娘道成寺、楫枕 Victor 13359 尺八:荒木古童・荒木梅旭
「新娘道成寺」は手事の本手と替手を尺八で合奏、「楫枕」は手事二段を仮合せとして尺八で合奏。流石に息が合っていて見事です。
千鳥の曲(一・二・三・四) Columbia 25472/3
琴:今井慶松、尺八:納富壽童
春の曲(一・二・三・四) Victor 52949/52950
筝(高音):今井慶松、(低音):中能島欣一、尺八:納富壽童、唄:今井敬子
長恨歌(一・二・三・四) Victor 13366/13367
筝:今井慶松、尺八:荒木梅旭、三味線・唄:山室千代子
千鳥の曲(一・二・三・四) (Chidori no Kyoku) Victor
52704/5 筝及唄:今井慶松、今井敬子、尺八:荒木梅旭
末の契(一・二・三・四) (Sue no Chigiri) Victor 13311/2
尺八:荒木古童、三味線及唄:福田きく **
春の海(上・下) (Haru no Umi) Victor 13106 筝:宮城道雄、尺八:吉田晴風 **
*小鳥の歌、谷間の水車 Victor 50366 尺八:吉田晴風・*廣門伶風、筝:宮城道雄 **
湖辺の夕(上・下) Victor 51041 尺八:吉田晴風、胡弓:宮城道雄、筝:牧瀬喜代子 **
残月(一・二・三・四) Victor 13288/9 尺八:吉田晴風、筝:宮城道雄
**
秋の調べ(一・二・三・四) Victor 50468/9 唄及筝:宮城道雄、尺八:吉田晴風
**
里の暁(上・下) Victor 52909 尺八:吉田晴風、三味線及唄:吉田恭子 **
根曳の松(上・下) Victor 52978 尺八:吉田晴風、琴及唄:吉田恭子 **
吉田晴風は尺八界で一派を成した方ですが、戦前、朝鮮半島で不遇を託っていた宮城道雄と知遇を得て、強く上京を勧めた功績は大と言わざるを得ません。
夕顔(上・下) POLYDOR 339 三絃:太田里子、尺八:青木鈴慕、琴:米川敏子
** 原盤提供:近藤寛康氏
その他
緑の夢*、遍路調 Victor 53534 尺八:池田逸漣、*オーケストラ伴奏
池田逸漣は西園流系琴古流の家元だそうです。「遍路調」は尺八独奏です。
神曲(上・下) Victor 52398 尺八:吉田晴風・廣門伶風 (吉田晴風作曲)